<Header>
<Author: 孟浩然>
<Title: 夏日南亭懷辛大>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 夏日南亭懷辛大>
<BookPage: 36>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
山光忽西落，
池月漸東上。
散髮乘夕涼，
開軒臥閑敞。
荷風送香氣，
竹露滴清響。
欲取鳴琴彈，
恨無知音賞。
感此懷故人，
中宵勞夢想。
<End Poem>
<Translation>
山の端に映ずる夕日の光は、みるみるうちに西の彼方に消えてゆき、池の面に映じる月は、しだいに東の空に上ってくる。髪の毛をばらばらにしてくつろぎながら、夕方の涼風に吹かれるままにし、窓を開いて、ここ南亭の静かなあずまやに臥している。すると、そのとき、はすの花を吹く風は、その花のかおりをふき送り、竹のしずくは、きよらかなひびきを立てて、したたり落ちている。

琴を手に取り、弾き鳴らそうと思うのだが、かの伯牙における鍾子期のような楽の音を聞いて、弾く者の心を理解する知己で、味わってくれる人のいないのが恨めしい。このことを思うにつけて、古くからの友人辛大をなつかしんで、一晩中、夢にまで思いわずらうのだ。
<End Translation>